こんにちは!ハッピークロイツの笹田です。
今回から前編・後編に渡って自分でカーラッピングフィルムを貼りたい初心者の方向けに「絶対に押さえておきたい四つの鉄則」を解説します。
鉄則1:しっかりと購入計画を立てる
鉄則2:隅々まで愛車を洗車する
鉄則3:カーラッピングフィルムはむやみに伸ばさない
鉄則4:(熱で伸ばしたら)ポストヒーティング(後熱処理)をお忘れなく
これを守るだけで、カーラッピングを初めて行う人でも、仕上がりが格段に変わり施行後の剥がれや損傷がグッと収まります。
「プロじゃないんで細かいテクニックはいいんだよね〜」という方でも、このルールだけはしっかりと守ってカーラッピングを楽しんでもらいたいですね。
それでは、解説を進めて参りましょう。
鉄則1:しっかりと購入計画を立てる
初心者が失敗しがちなのが、まずここです。
「ま、大体こんなもんだろう」と、自分の感覚や施行経験のある友人情報、ネットの安易な情報等で先ずフィルムを買っちゃう。
流行る気持ち、よーくわかります。
ですが職人の世界にはこのような言葉があります。
”二度測って、一度で切る”
購入前の確認は非常に大切です。
よく初心者の方でやってしまいがちなのが「施行を始めてからフィルムがギリギリ足りない。。。」これは最悪です。
同じフィルムが必要な分だけ迅速に買えれば、まだいい方です。
大抵の場合、”こういう時に限って”更に追い討ちをかける事態が発生します。
- ちょうど必要なサイズがなく、多量に余りすぎてしまう。
- 到着までに時間がかかり、未完成のまま車で出かけるハメに。
- 急いで送ってもらう為に、追加料金で即日発送してもらって随分と高くつく。
- 購入先の在庫が切れ、似たような(でも素材の違う)他社のフィルムを買うはめに。
・・・などなど、まさに「安物買いの銭失い」になりかねません。
そうならない為にもしっかりと施工に必要なサイズの計測を行いましょう。
まずは、カーラッピングを貼り付けたい部分の縦横のサイズをメジャーで正確に測り、測定した必要サイズのフィルムを注文するということを理解しましょう。
この時に大きなポイントがあります。
それは、「フィルムは余剰代を考えて注文する」という事です。
カーラッピングは基本的に手で引っ張りながら施工していきますので、この余白を考えておかなければ綺麗に貼れません。 また、施工後に内部へ折り込むための余白も考えておく必要があります。 特にボンネットなどはしっかりと内側への折り込み代がないと、走行中の風で浮いてきてしまう事があります。
ですから、これらの余剰部分を含めて注文サイズを決める必要があります。
ここで施工時のワンポイント。 フィルムが熱で伸びるからといって、ギリギリのサイズで注文して無理に伸ばすのは絶対にやめましょう。
※ 詳しくは後編で 鉄則3:カーラッピングフィルムはむやみに伸ばさない
さて、余剰代はフィルムメーカーによっても変わってきますが、目安として貼り付け部分サイズの+20〜30%、若しくは前後左右に+15〜20cm程を余剰代として考えるとよいでしょう。
例えば縦横70cmのドアの施工を行う場合、最低でも縦横100cm〜110cmほどは必要になります。
余剰分が多いほど冷えた状態でもしっかりと引っ張って、無理なストレスを与える事なく貼り付ける事ができるので、かなり施工がしやすくなります。
思ったより多い、という印象があるかもしれませんが、この数10cmをケチった為にフィルムの寿命を大きく縮めたり、施工そのものが失敗に終わるかもしれません。
充分な余剰代を確保できるサイズを購入する計画を立てましょう。
また一般的にロール幅は1.52m(60インチ)が上限サイズである事を頭に入れておいてください。
屋根(ルーフ)など大きな部分を施工する場合は必要に応じて施工部分を分けて購入する、などの計画が必要になるかもしれません。
鉄則2:隅々まで愛車を洗車する
これからカーラッピングを行う時に、まさか洗車を行わない方はいらっしゃらない(・・・と信じています)でしょう。
ただ、想像している以上に貼り付ける表面の状態で施工時の貼りやすさや施工後の剥がれやすさの状況は変わってきます。
ワックスや油分はカーラッピングにとって大敵です。フィルムの粘着剤は油分があるとちゃんと粘着しません。 特にタイヤ周り、バンパー、ボンネット、ロッカーパネル(ドア下)、そしてパネルの縁部分などは要注意です。
たっぷりの泡と多量の水で隅々まで洗車した後、カーラッピング施工直前にイソプロピルアルコール(消毒用アルコール)で拭きあげておけば完璧です。
また、施工箇所に錆がある場合は事前に錆落とし処理をするべきでしょう。
粘着部分が長時間錆に接触すると悪影響ですし、錆の凹凸などがフィルム施工に浮き出てきて美しくありません。
また施工後にフィルム下で錆が増殖する可能性も高くなります。補修や傷などの凹みがある場合も施工により浮き出てきます。
カーラッピングフィルムは厚みがあるわけではありませんので、あくまで車表面の状態のまま薄いフィルムで覆うものであるという事を認識してください。 凹凸がある場合は、素直に施工表面に現れてきます。
”美しい施工面を準備すること”がDIYカーラッピング成功の第一歩”といえるでしょう。
まとめ
鉄則1、鉄則2について解説してまいりましたがいかがだったでしょうか。
ポチッと購入する前にやっておくべきこと、考えておくことが意外と多かったのではないでしょうか。
鉄則3からは実際の施工時の注意点を解説していきますのでお楽しみに。