日本ではまだまだ認知度が低いカーラッピング。
一方、欧米では充分に知名度がありショップや大会も数多く開かれています。
さてこのカーラッピング、実際にはいつ頃から始まったものなのでしょうか。
そしてどのように進化し、今後どのような方向になっていくのでしょうか。
日本では実績が少ないため欧米中心のデータとなりますが、今後のカーラッピング市場を見る上でご参考になればと思います。
カーラッピングの誕生
カーラッピングの誕生は1994年頃と言われています。
当初はペイント(塗装)だった広告ラッピングやカラーチェンジが、ラッピングフィルムで表現できるようになりました。これは画期的なことでした。
ただ誕生当初はプリンターや素材の性能も低く、施工できる技術者も限られていることから、非常に限定された範囲で高額な商品でした。
それから時を重ね、各メーカーが努力を重ね進化し、今では巨大な市場を生み出しています。
1)フィルム素材
2)プリンター
3)ツール
4)施工者
5)顧客
という切り口でそれぞれの進化を見ていきましょう。
1)フィルム素材
1994年に「再剥離性能(剥がせる機能)」を持ったフィルムが誕生。1998年にはエアフリー機能の登場。曲面への追従性も飛躍的上がり、2011年ごろからは爆発的にカラー・デザインの展開が増えていきます。
2)プリンター
1994年当時はスクリーンプリンターで遅く、高く、品質もよくありませんでした。
それがソルベントインクの誕生、UVインク、そして最先端のラテックスインクによって、早く・安く・高品質にプリントができるようになり、カーラッピングの普及を後押ししていきました。
3)ツール
ナイフレステープ・WrapCutの誕生やIRヒーター、専用のクリーナーにより現場施工の精度が上がっています。
4)施工者(インストーラー)
インストーラー、ラッパー。それぞれ言い方はありますが、この施工者の技術の向上も非常に重要な要素です。
特に盛んな海外ではDVDの教本やワークショップ、認定プログラム、サインショー(展示会)、カーラッピングコンテスト、施工システムの向上により、技術力があがりまた普及によりコストが下がっていきます。
5)顧客
カーラッピングの普及にともない多くの事例が生まれ、それにより新たなアイデアが生まれていきました。
特にインターネットの普及によって世界中の様々なアイデアが共有することができるようになり、飛躍的にデザインの幅が広がったと言われています。
99デザインのようなカーラッピングデザインを専門カテゴリーとして扱うクラウドソージングサービスも生まれており、顧客側から要望を発信する土台ができています。
まとめ
この様にカーラッピング市場は素材やプリンターの進化と共に拡大してきました。今後どの様な方向に進んでいくのか?